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#3.11#原発事故#放射線#放射能濃度#食の安全

専門家が答える 暮らしの放射線Q&A① 「福島県の学校給食の放射能濃度の測定について教えてください。」

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福島第一原子力発電所の事故以降、日本保健物理学会はWEBサイト「専門家が答える暮らしの放射線Q&A」を立ち上げ、子育て世代を中心とする一般生活者から寄せられた疑問に答えてきました。
ここではその問いと回答の一部を抜粋し紹介します。
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事故発生直後、学校給食の安全をどのように守っていたか知りたい人
放射性セシウムなどの放射性物質の測定方法について知りたい人

学校給食の一部をサンプルとして用い、
「ゲルマニウム半導体検出器」で放射性物質を測定していました。

福島県の学校給食の放射能濃度測定については、「福島市学校給食まるごと検査事業」(参考資料1)によると、学校給食の一部を用いて、それらに含まれる放射性物質の濃度をゲルマニウム半導体検出器と呼ばれる測定器により、放射性セシウムなどのガンマ線を放出する放射性物質を測定し、「放射性セシウム(Cs-134とCs-137の合算値)が20 Bq/kgを超えた場合は、主食と牛乳以外の献立の提供を見合わせる」と記載されています。

 

既に東電福島第一事故の発生から約12年が経過し、放射性セシウムは減衰して大幅に減ってきておりますが、事故の発生当時はこのような形で給食中に含まれる放射性物質の濃度を測定し、子供たちの安全を担保するために、放射性セシウムの濃度が基準値以下であることを確認していました。

 

<参考資料>

  1. 福島市学校給食まるごと検査事業(福島市)

http://www.city.fukushima.fukushima.jp/soshiki/61/kyushoku12040401.html

 

  1. 検出下限値を変更しました(福島市)

http://www.city.fukushima.fukushima.jp/uploaded/attachment/10191.pdf

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この記事を書いた人

河野恭彦

茨城県生まれ。一般社団法人日本保健物理学会正会員として、東京電力福島第一原子力発電所事故後に暮らしの放射線Q&Aウェブサイトを立ち上げ、一般の方々からの放射線に関する健康影響に関する質問に答える活動を約2年間行ってきた。2016 年にIAEA 放射能測定研究所(モナコ公国)へ留学。専門は環境放射能、放射線防護。IRPA Young Generation Network Leadership CommitteeのChairを2023年10月より務める。