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- チョルノービリ原発事故後の、ウクライナ・ロシア・ベラルーシの小児・思春期甲状腺がん発症者全体の甲状腺被曝線量の分布はどのようになっていますか?
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分布は大きく異なっていました。
チェルノブイリ原発事故後のウクライナ、ロシア、ベラルーシにおける小児および青少年の甲状腺がん症例の人口全体に対する甲状腺放射線量の分布は大きく異なっていました。
チェルノブイリ事故による放射性ヨウ素の降下物にさらされたベラルーシの子供と青少年を対象とした研究では、I-131甲状腺線量と甲状腺がんとの間に有意な線量反応関係が示され、これは線量の全範囲にわたって線形指数関数的でありましたが、5Gy未満では線形性と一致していました(1)。ベラルーシ、ロシア、ウクライナの汚染地域の住民が受けた甲状腺線量は、主に年齢、土壌汚染のレベル、牛乳の消費率、消費された牛乳の産地によって大きく異なりました(2)。ウクライナでの最高線量は成人で0.06グレイ、0~7歳の小児で0.23グレイであることが判明しました(3)。
(1) https://www.nature.com/articles/6605967
(2) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18049225/
(3) https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fendo.2020.569041
さらに詳しく
UNSCEAR2008報告にある以下のデータが一番、質問者の質問に答えるかと。(United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation; Sources and Effects of Ionizing Radiation :UNSCEAR 2008報告, with Annexesから)
https://drive.google.com/file/d/1IGY-N2CNB4T3sr5RTglt6-BmMuQc8OGP/view?usp=drive_link
SNS社会で科学者にできること
In the SNS Society
What Scientists Can Do.